ブックタイトルTET5
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TET5
> heightフィールドは、縦書きにおいて、その照応するグリフのフォントメトリックとテキストパラメータ群(字間など)に従った高さを表します。この高さは、デフォルト座標系では正の値ですが、下向き座標系では負値になります。等幅縦書きフォントにおいては、すべてのグリフが、追加の字間が適用されない限り、fontsizeを高さとして持ちます。無形キャラクタ(区切りなど)の場合heightは0になります。縦書きの場合には、グリフ高さの概算が与えられます。この概算値はフォント特性群から導出されますので、1つのフォントのすべてのグリフについて等しくなります。印字されているグリフが、ここで与えられたのとちょうど同じ高さ値を持つという保証はありません。>角度alphaは、行内のテキストの進行方向を与えます。これは、標準方向からの偏移で表されます。この標準方向は横書きでは0°になり、縦書きでは-90°になります(縦書きについて詳しくは後述)。よって角度alphaは、通常の横書きテキストと通常の縦書きテキストに対してはともに0°になります。alpha・betaの値はtopdownページオプションに依存します。>角度betaは、斜体(擬似イタリック)テキスト等の、テキストにかかった傾斜を表します。この角度はalphaに対する垂線から測られます。通常の正立したテキストに対しては0°になります(横書きでも縦書きでも)。betaの絶対値が90°を超える場合、そのテキストはベースラインを軸に反転して裏返っていることになります。> fontidフィールドは、そのグリフに対して用いられているフォントのpCOS IDを持ちます。このIDを用いると、フォント名・埋め込み状況・記述方向(横書きか縦書きか)といった詳しいフォント情報を取得することができます。pCOSパスリファレンスに、こうしたフォント情報取得のためのサンプルコードがあります。> fontsizeフィールドは、テキストのサイズをポイント単位で表します。これは正規化されるので、topdown={output}の場合も含め、つねに正の値になります。> coloridフィールドはテキストカラーに対する添字を内容とします。これは、塗り色・描線色・テキスト表現の一意な組み合わせを表します。1つの文書の中の同じ組み合わせの出現はすべて同じカラーIDで表されます。異なる組み合わせは異なるIDで表されますので、複数のグリフの色が等しいかどうかを、そのカラーIDを比較することによってチェックできます。たとえば、連続するグリフのcolorid値を比較することによって、テキストカラーの変化を特定できます。テキストを塗り・描線している実際の色空間と色要素を取得するにはTET_get_color_info( )を用います(84ページの6.3「テキストカラー」を参照)。> textrenderingフィールドは、描線・塗り・不可視など、グリフに対する表現の種類と、そのテキストのクリッピングパスとしての可能な用途を表します。このフィールドは、PDFで定義されているテキスト表現モードの数値を内容とします(204ページの表10.16を参照)。不可視のテキスト(すなわちtextrendering=3)はデフォルトでは抽出されますが、open_page( )でignoreinvisibletextオプションを用いればそうでなくすることもできます。Type 3フォントのテキスト:textrendering=3・7は不可視テキストになります。textrenderingのこれ以外の値はすべて意味を持たず無視されます。フォント固有メトリックTETは、PostScriptとPDFが用いているグリフ・フォントメトリックシステムを用いています。ここで簡単に説明しましょう。文字サイズには通常、キャラクタの各部が重なり合わないために必要な、隣り合う行どうしの最小限の間隔が選ばれます。文字サイズは一般に、フォント内の個々のキャラク6.2ページとテキストの視覚情報81